情報の淘汰が始まる予感

 吉報がある。なんと、あのNAVERまとめがサービス終了したらしい。私は以前、こちらの記事を書いた際にも言及したのだが、NAVERのまとめ記事は信憑性に欠けるのである。

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無論、問題点は信憑性の有無だけではない。NAVERのまとめ記事は検索でヒットすることが多々あり、有識者ぶった素人による検索妨害が横行していたのだ。私も調べたいワードの検索結果にNAVERの記事が多く表示される場合には、以前こちらの記事で紹介したようにマイナス検索を駆使している。

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なおNAVERのもたらす問題は、運営ではなくユーザーによって生み出されているも同然である。すなわち、NAVER自体に罪はないと言っても差支えはない。それでもなお、私はどうにもNAVERを好きになれないのだ。

 

 これは私の持論だが、インターネットは時にユーザーの思想を凝り固めてしまう。ここで「確証バイアス」という言葉を紹介しよう。人は情報を収集する際、自分の考えを支持する情報ばかりを無意識に集め、逆に自分の考えに対する反証となる情報を無視してしまうことが多々あるという。これを確証バイアスと言うのだが、インターネットの普及した現代において、このような心理効果は人の思想を狂わせる危険性を孕んでいるのではないだろうか。

 インターネットが普及するまで、情報は有識者から供給されるものだった。かつては報道機関のプロたちや有識者の書いた書籍が我々の主な情報源だった。しかし現代では、人は自発的に情報をかき集めることが出来る。その始末に、人々は自らの支持者や代弁者を「有力な情報」とみなしインターネットに自己弁護を代行させられるようになった。己にとっての甘美な情報だけをかき集めることで自らを正義と妄信する人々がまとめ記事を作り、似通った思想の者がそういった記事を見て自己弁護をする。これを負の連鎖と呼ばずして、何を負の連鎖と呼べるのだろう。その一方で犬派の私は偏向記事ではなくナショナルジオグラフィックを根拠に前述の「人間の新生児の泣き声と猫の鳴き声の比較」という記事にて「犬の方が猫より賢い」と提唱したのだから、是非とも私を見習って欲しい所存である。犬は可愛いし賢い。

 

 話を本題に戻そう。今日はNAVERが閉鎖した。つまり素人による偏向報道の手段が一つ閉ざされたということである。無論、NAVERで記事を書いていた方々もプラットフォームを変えてしまえば偏向記事を作ることは出来る。言ってしまえば、はてなブログにもそういう連中はいるわけだ。今まではNAVERのまとめ記事が検索に引っかかることが異常に多かったが、もしこの調子で様々なサイトが閉鎖した場合には何が起こるか。

……やがてははてなブログがその手の連中に占拠されかねない。

 

 

 我々は本来、自らの生活をより豊かにするために情報を得ようとしているはずだ。しかし情報社会が形成されたことによる弊害で情報に踊らされていては本末転倒だ。自己弁護ではなく自己の向上のために情報を得た方が建設的であると言えよう。

 そんなわけで猫を犬よりも賢いと思っている方は、「犬のニューロンは猫のニューロンの約二倍ある」という事実がナショナルジオグラフィックによって語られているということを肝に銘じておこう。

 犬は猫よりも賢い。それが真実である。