クロスワードパズルのヒントを広辞苑にしてみた

 突然だが、クロスワードパズルをプレイしたことはあるだろうか。ヒントに従い、単語を書いていくというパズルゲームだ。私はこのゲームをプレイする際、たびたび「ヒントに無理がある」と思うことがある。

 

 そこで私は考えた。

 

 単語のヒントを広辞苑に丸投げしたクロスワードパズルを作れば、至極簡単な問題を作れるのではないだろうか。

 

 そう考えて作ってみた問題がこちらだ。

 

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 これだけ単語の説明を徹底していれば、さぞパズルを解いていくのも簡単だろう。しかし、パズルというものは問題を作った本人が解いても何の意味もない。

 

 ここから先は、当ブログを読んでいるあなたに判断していただきたい。

 

 正解は次回発表する。

「黄金比マスク福笑い」で美人を作ろうとした結果…

 突然だが、黄金比マスクというものを知っているだろうか。黄金比マスクとは顔面の黄金比を線形化したものであり、これを用いることにより人の顔が美形か否かを可視化することが出来ると言ったものだ。

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 そこで私は考えた。まず福笑いを作り、黄金比マスクに沿って顔のパーツのサイズを変えてしまおうと。さっそく黄金比マスクの透過素材を入手した私は、適当な素材で福笑いを作ろうと考えた。

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 元から美人しかいないのだが…。

 美人は目の保養だ。もしかしたらガン治療にさえ役立つかも知れない。しかし、この実験においてはむしろ並かそれ以下の容姿の女性を使わなければならない。ならば肖像権の切れている人物の写真を使う他ないだろう。

 

福田和子”事件いま明かされる“取調室”での攻防!

 こちらは福田和子。松山ホステス殺人事件の犯人である。十五年もの間逃亡し続けた猛者にして、日本を震撼させた悪女だ。

 

 なお、故人である福田和子に肖像権はない。

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 準備完了だ。

 

まずは顔のパーツのサイズや形をいじり、黄金比マスクに合わせていく。

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 怖い。

これがかの有名な不気味の谷とやらなのだろうか。とりあえずパーツと皮膚をなじませ、色合いを自然なグラデーションにしていく必要がありそうだ。ついでに化粧も施していくことにする。

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 アイシャドウで目を切れ長に見せ、二重まぶたを描き、肌も血色を良くした。これで原型と比べると幾分綺麗になったのではないだろうか。しかし出来上がった写真は、お世辞にも美人とは言いがたい。私の技術不足を痛感するばかりだ。

 

 黄金比マスク福笑いは素人の手に負える代物ではなかった。

The Big Peach: 後編(日本語吹き替え版)

 桃太郎は犬に会いました。
「ようあんちゃん。ちょっと良いか?」
「用事なら手短に頼むぜ。俺は鬼退治に行かないといけないんだ」
「腰から下げてるのはヤクか? 一つくれよ」
「おいおい、俺がラリってるように見える?」
「あんた、さっき鬼退治って言ったじゃないか。ヤクは程々にしておけ」
 犬は桃太郎の話をあまり宛にしていないようです。桃太郎は深いため息をつき、その場を去ろうとします。
「お前にはかまってらんないよ。俺はもう行くよ」
「待てよあんちゃん。俺が悪かったぜ。俺も手伝うから、とびきりの奴を一つくれないか?」
「ただのきびだんごだぞ」
「へっ……面白そうだからついていってやるよ」
 こうして犬は桃太郎の仲間に加わりました。

 続いて、桃太郎は猿に会いました。
「桃太郎。こんなところで何をしている」
 猿の質問に、犬は笑いながら答えました。
「聞いて驚け。このボウズは鬼を倒しに鬼ヶ島に向かうんだとよ! パスポートはあるか? きびだんごは機内に持ち込めるのか? ハハハハハ!」
「鬼退治? 今、鬼退治と言ったのか!」
 桃太郎を茶化している犬とは違い、猿は妙に神妙な顔つきをしています。犬は話を続けました。
「良いニュースと悪いニュースがある」
「なんだ?」
「一つは、あんたの聴覚が正常に機能していること、もう一つもあんたの聴覚が正常に機能していることだ!」
 犬の笑い声は止まりません。そんな彼をしり目に、猿は桃太郎の方へと手を差し伸ばします。
「報酬はきびだんご一個、先払いだ。私も連れていきなさい」
「ああ、わかった」
 こうして猿が仲間になりました。

 桃太郎たちは雉に会いました。猿は桃太郎を座席に座らせ、雉についての紹介を始めました。
「さあリラックスして。今コーヒーを入れるから」
「ああ、それはどうも」
「紹介しよう。彼は雉。今回の作戦において、極めて重要な助っ人になる男だ」
 彼がそう言うと、雉は桃太郎の真横まで歩み寄り、羽の先を差し出しました。桃太郎が雉と握手と交わすのを確認すると、猿は話を続行しました。
「まずはこちらの資料に目を通して欲しい。これは鬼の弱点を分析した論文だ。それからこれは安全な航路を記した地図、こっちは鬼ヶ島周辺の侵入ルートをまとめたpdfだ」
「お前と雉がまとめたのか?」
「ほとんどは雉がまとめてくれた。私たちはこれらの資料をもとに行動すれば良い」
 話はまとまりました。桃太郎は雉にきびだんごを手渡します。こうして雉も仲間に加わり、桃太郎たちはいよいよ鬼ヶ島に侵入しました。

 彼らのすぐ近くには赤信号があり、何台かの車が停まっています。桃太郎は先頭の車のドアを開け、運転席に乗っている鬼を引っ張り出しました。
「ちょっと借りるぞ」
 桃太郎はそう言うと、仲間たちを座席に乗せました。桃太郎を乗せた車は他の車の間をすり抜け、荒々しい動きで爆走していきます。やがて彼らの前には、黒塗りの車が立ちはだかります。

 バックミラーに映る桃太郎たちの姿を見て、鬼の親玉はにやりと笑います。
「連中が後ろにいる。撃て!」
 彼の指示と同時に、後部座席に座る鬼たちが桃太郎の車の方へと発砲していきます。負けじと、桃太郎の仲間たちも前方に向かって銃を乱射していきます。やがて、桃太郎の車は黒塗りの車の横に並びました。二台の車は激しくぶつかり合い、鬼の親玉と桃太郎は鋭い目つきで睨み合います。両者ともに全速力で、すぐには止まれません。二台の車の目の前を、タンクローリーが横切ります。

 黒塗りの車からは鬼たちが、盗難車からは桃太郎たちが飛び降ります。二台の車が激しい爆発に巻き込まれたのは、まさにその直後のことです。桃太郎と鬼の親玉は、互いに銃口を向け合います。緊迫した空気の中、犬と猿と雉は桃太郎を見守りながら生唾を飲みます。

 その場に、銃声が響き渡りました。

 倒れたのは鬼の親玉です。桃太郎が勝ったのです。こうして親玉を失った鬼たちは戦いに敗れ、桃太郎はおじいさんとおばあさんの元へと帰っていきました。

 

The Big Peach: 前編(日本語吹き替え版)

 またあの話が聞きたいのかい? 良いだろう、その代わりちゃんと寝るんだぞ。

 

 昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

「それじゃ、山に行ってくるよ。これから芝をたくさん刈ってくるんだ」

「へぇ。頭の芝もどんどん抜け落ちてるのに? 私は川へ洗濯に行ってくるわ」

「その川、渡るなよ? 召されちまうぜ」

「アンタも道連れにしてあげるわ」

 おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

 

 おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から、大きな桃が流れてきました。

「ずいぶん大きな桃ね。おじいさんに見せたら驚くわ」

 おばあさんは桃を拾い、それを家まで持ち帰りました。

 

 おじいさんは驚きました。

「おいおい、いつのまに俺まで川を渡っちまったのか? こんな大きい桃、この世のものじゃないだろ」

「私が向こうから持ってきたのよ。たかだか林檎一つのことを根に持つ神様から、とびきり大きな桃を奪い取ってやったわ」

「とりあえず、その桃を切ってみないか? 種を植えたらもっと増えるぞ」

「そうね」

 おばあさんは包丁を取り出し、桃を真っ二つに切り分けました。桃の中からは、元気な赤ん坊が生まれました。おばあさんは包丁をおじいさんの方に向けました。

「待て、話せばわかる。良いか、落ち着け。深呼吸をするんだ。先ずはその包丁を降ろしてくれないか? これじゃビビッて話も出来ない。なあ、そうだろ?」

「アンタ、私に黙って子供を……」

「落ち着けって。その桃はアンタが拾ってきたんだろ? 大体、俺のようなおいぼれにすり寄る女は、そんなバカげた大きさの桃を持ち帰るような物好きだけさ」

「ふふっ……それもそうね」

 おばあさんは包丁を降ろしました。二人は少し話し合い、桃から生まれた子供を育てることにしました。その子供はのちに桃太郎と呼ばれ、世界中で愛される男になります。

 

 ある日、桃太郎は決意しました。

「ちょっと鬼を倒してくる」

 それに対し、おじいさんはこう言います。

「ああ、いってらっしゃい。ちゃんとお土産も買って来いよ。ゴディバのチョコレートとヴィトンのバッグと、それから……ちょっと待て! 今何をしにいくって言ったんだ!」

 おじいさんが耳を疑うのも無理はありません。しかし桃太郎は本気です。

「じいさん、とうとう耳が遠くなったのか? 俺は鬼を倒すと言ったんだ」

「死ぬには若すぎるぜ、桃太郎」

「そう言うな。俺は、血迷ってじいさんに包丁を突き立てるような女のもとで育てられたんだぜ? 鬼くらいなら倒せるよ」

 桃太郎は笑っていました。そこにおばあさんがかけつけ、彼にきびだんごを手渡しました。

「鬼なんてどうせ金棒しか持ってないわ。鬼ヶ島なんて自由の国の一部にしちゃいなさい」

「そりゃ良いね。殺風景なボロの家なんて金輪際だ。ちょうどプライベートビーチが欲しかったんだよ、ジャグジーつきのね」

 こうして桃太郎は、きびだんごを携えながら鬼ヶ島へと向かいました。

「最後の晩餐」もっと贅沢しても良いだろ問題

 先進国において、レオナルド・ダ・ヴィンチを知らない者はほとんどいないだろう。ダ・ヴィンチと言えば、先ず真っ先に思い浮かぶのはモナ・リザである。しかし今回私が着目した絵画は、彼の描いた「最後の晩餐」という絵である。

 

 先ずはこちらをご覧いただきたい。

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 おわかりいただけただろうか。こともあろうに、「最後の晩餐」と銘打たれた食事において、食卓に並んでいるものはパンとワインだけなのだ。

 

 一応、これには理由がないこともない。実を言えば、イエスの肉はパン、血はワインと化している。最後の晩餐とは、イエスが自分の体の一部を弟子に食べさせた晩餐のことである。彼がそんなアンパンマンじみた真似をした理由は諸説あるが、最も有力な説は「自分の血肉を生贄に捧げるため」といったものだ。つまりこれは晩餐と称した儀式であり、弟子たちを救済する措置だったのだ。他の説としては、「自らの最期を記念するため」という話もある。要するに第二ボタンのようなものだ。実際、彼は弟子からかなりモテていたであろう。太宰治の「駆け込み訴え」という著作を読んだことはあるだろうか。これはユダの視点からイエスを語る小説なのだが、誰がどう見てもヤンデレのホモにしか見えない。

www.aozora.gr.jp

 話を戻そう。パンとワインを摂取させないといけない理由はわかったが、それでも「他のものを食卓に並べてはいけないのか?」という疑問が晴れることはない。しかも彼らが食事をする部屋は、その人数に対してあまりにも狭すぎる。この絵画の、左端と右端を見ていただきたい。他の弟子と比べても、両端の二人は本当に酷い仕打ちを受けていると言っても過言ではないだろう。せっかくの最後の晩餐だというのに、あまりにも低予算ではないだろうか。イエスは豪勢な食事を用意せず、あまつさえパンをテーブルクロスの上に直に置いている。皿が足りなかったのだろうか。心なしか、中央に映る彼はいささかヤケクソになっているようにも見て取れる。これから死ぬ運命にある人間は、やはり気をおかしくしてしまうのだろう。彼は自分が蘇った後、最後の晩餐における自らの凶行を後悔しなかったのだろうか。甚だ疑問である。

 

 嘘か真か、ダ・ヴィンチキリスト教を支持していなかったという説がある。彼は依頼を受けることによって宗教画を書いていた反面、様々な研究者の間で「異端」であったと考えられている。ダ・ヴィンチの手稿には「キリスト教は偽善」などの記述もあったらしく、彼がキリスト教に覚えていた反感の片鱗が見て取れる。なお、これはあくまでも俗説であり、ことの真相は誰にもわかっていない。我々にわかることはただ一つ、最後の晩餐が貧しすぎるということくらいだ。

 

 ここでちょっとした雑学の話になる。実は売春婦を意味する隠語として、「パン屋」といったものがある。パンがイエスの肉を象徴しているということは、パン屋は自分の肉すなわち自分の体を売っているということになる。これは何か関係がありそうだ。私は「パン屋」が売春婦を意味するようになった所以について調べてみた。

 なんと私の予想は外れていた。

 パン屋の語源はパンパンであった。パンパンとは、戦後の日本で在日米軍に体を売っていた売春婦を意味する言葉である。なお、パンパンの語源は諸説あるが、本題とは逸れるので割愛する。

 

 世間では、宗教は道徳を教えると思われがちだ。それでもただ一つだけ確かなことがある。いくらイエス・キリストがそうしたからと言っても、パンをテーブルクロスに直置きするのはどう考えても行儀が悪い。エスへの信仰心があろうとなかろうと、パンは皿に置いて食べることを推奨する。

怪談「深夜のアパートで」

 それはとある二十代の女性が、アパートで一人暮らしを始めたばかりのこと。そのアパートは家賃が安く、立地も最寄駅からわずか徒歩五分ほどの距離にあり、女性は良い物件にありついたと歓喜していた。新社会人だった彼女にとって、これほどまでにありがたい物件はそうそうないだろう。

 

 しかしこの物件には、少々問題があった。

 

 以前このアパートでは、一人の男性が練炭自殺により亡くなったというのだ。そんないわくつき物件に暮らし始めてからしばらくして、女性は不眠症に悩まされるようになった。深夜帯になると、女性の部屋ではラップ音が聞こえてくるのだ。

 

 

 Are you ready? 俺、幽霊

 大島てるに載るの待ってる

 上手に成仏できない状況

 ヘブンに行きたい気分だぜ Yeah!

 

 Are you ready? 俺、幽霊

 未練のせいで見れん冥府

 うらめしや! 求めるメシア!

 来世に行けぬ腹いせでShout!

 

 Are you ready? 俺、幽霊

 Rest In Peaceが出来ないCase

 クヨクヨするより供養されたいぜ

 俺は疲れるしお前は憑かれる

 

 Are you ready? 俺、幽霊

 三途のRiver 渡れないEver

 体は埋葬されてもMy soul

 そうそう成仏できなそう Check it out!

 

 

 こんなラップ音が毎晩のように響き渡った。女性は霊媒師に相談したが、この部屋の地縛霊を払い切ることは難しいとのことであった。しかし女性がMCを雇ったところ、MCバトルに敗北した幽霊は成仏したという。